X線の主な特徴

① 結晶に当たると回折し干渉します。
応用製品として、X線回折装置などがあります。
② 化学作用:写真フィルムを感光します。
応用製品として、レントゲン写真、フィルムバッジなどがあります。
③ 蛍光作用:蛍光板に当てると蛍光を出します。
応用製品として、シンチレータなどがあります。
④ 生理作用:X線が当たると細胞を壊します。

いわゆる被ばくです。

⑤ 透過作用:物質を通り抜けます。
応用製品として、厚さ計、密度計、非破壊検査などがあります。
⑥ 電離作用:X線は気体を電離してイオンとし、気体に電気伝導性を与えます。
応用製品として、線量計などがあります。


X線検査機は③蛍光作用⑤透過作用を利用して、X線透過量を2次元画像化して被検査物内の異物混入の有無や被検査物の形状の良否などを検査します。

蛍光作用とは?

蛍光作用とは、紫外線や放射線などが特別な物質に当たったとき、その物質から特殊な光を出させる働きのことです。この光を蛍光といい、蛍光を出す物質を蛍光物質といいます。身近なところでは、蛍光灯が利用されています。

A D 4 9 9 1 シリーズでは、搬送ベルトの下部に内蔵されたラインセンサユニットにシンチレータ(Gd2O2S:Tbなどの希土類蛍光体)が蛍光物質として搭載されており、シンチレータにX線が当たったときに発生する蛍光をフォトダイオードで電気量に変換してX線画像の明るさとしています。
シンチレータに当たるX線の強さが強いと、電気量も大きくなりX線画像が明るくなります。

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「知っておきたい放射線のこと」(文部科学省)(http://www.mext.go.jp/b_menu/shuppan/sonota/attach/1314239.htm)をもとに、

株式会社エー・アンド・デイが作成

透過作用とは?

透過作用とは、放射線の物質を通り抜ける働きのことです。通り抜けることを透過といいます。AD-4991シリーズでは、X線が物質を透過する前後の強さを式にすると

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と表されます(近似を含むため、どんな場合でもこの式が適用されるとは限りません)。
第一式から透過する物質が厚いほど透過後のX線の強さは弱くなることが分かります。
第二式から透過する物質の原子番号が大きいほど、または密度が高いほど透過後のX線の強さは弱くなることが分かります。

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X線検査機の線質とは?

X線の線質とは、可視光線でいう青や赤という色に相当するものです。
可視光線の色は目で区別することができますが、X線は目で区別できないため、物質の透過しやすさで線質を表します。
線質を定性的に表すには、物質を透過しやすいX線を硬いX線、透過しにくいX線を軟らかいX線といいます。
X線全体では、波長が約0.01nm~0.06nmのX線を硬X線、約0.6nm~12nmのX線を軟X線と呼びます。
AD4991シリーズを含む食品や医薬品を検査する用途では、管電圧20kV~100kVで使われることが多く、波長が約0.01nm~の硬X線が主に使用されています。

AD-4991シリーズは、食品業界をはじめとした業界のユーザー様に広く使用されているX線検査機となります。

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線質の違いによる X 線の透過のイメージ
A&D X-ray Inspection System Users Handbook

これからX線検査機をお使いになるかたは

ぜひ、お読みください。

 

X線検査機 ハンドブック お申込みフォーム


異物検査の性能を無料で報告します
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すべてのX線検査機を検討されているユーザー様へ向けた内容です。

※X線検査機 ハンドブックの内容は下記から詳しく説明しています。詳しくは画像よりリンク先へお進みください。
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X線検査機とは?

一般にX線検査は、空港での手荷物検査や病院でのレントゲン撮影、材料内部を調べる非破壊検査などの用途で使われています

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検査に利用するX線の特徴

X線検査機は蛍光作用と透過作用を利用し、X線透過量を2次元画像化、異物混入の有無や被検査物の形状の良否などを検査します。

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X線検査機の仕組み

装置内に搬送された被検査物にX線が照射され、X線画像が撮像されます。画像を解析し、各検査項目に対し良否判定します。

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主な検査~異物検査編~

AD4991シリーズには、5種類の異物検査方法があります。検出したい異物の特徴に合わせて使用いただけます。

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主な検査~形状検査編~

AD4991シリーズには、5種類の形状検査方法があります。検出したい異物の特徴に合わせて使用いただけます。

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主な検査~員数検査編~

AD4991シリーズでは、被検査物の数量が設定値より過不足がないか検査することができます。

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主な検査~重量推定編~

AD4991シリーズでは、X線画像の明るさから被検査物の重量を推定して、重量が設定値より過不足がないか検査することができます。

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誤検出対策:マスク機能

AD4991シリーズには、異物検査での誤検出を予防するために指定したエリアを検査対象から除外するマスク機能があります。

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AD4991シリーズの構成

A&DのX線検査機の構造を説明しています。被検査物によって、そのまま搬送できない場合のオプションも紹介いたします。

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導入に必要な申請

X線検査機の導入には、所轄の労働基準監督署への届け出が必要です。その他、運用する際の定期点検などを説明いたします。

FAQXRAY

よくあるご質問

A&DのX線検査機の特徴やモデル選定方法、メンテナンスについて、はじめてご利用される方からいただくご質問をまとめました。

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X線検査機ウェビナー動画

A&Dではウェビナー動画を公開中です。X線検査機による安心される検査の実現 ~5つの事例からアプリケーションをご紹介~

株式会社エー・アンド・デイ

Discover Precision

 

より正しく、より精密な計測を追求し、現状にとどまることなく

新たな技術・事業の創造に向けて前進することにより、

エー・アンド・デイグループは「本物」を追求し

お客様による価値の創造を支援してまいります。